
安澤さんは白描画「源氏物語」54帖の原画作者として有名であり、その原画が冥應寺に寄贈されている。同日はこれが一堂に展示された。富士精版印刷の石川忠会長はかねて安澤さんの白描画54帖を預かり、2010年に同社の創立60周年記念事業として「白描源氏物語」を刊行している。
安澤さんは1926年(昭和元年)、滋賀県彦根市生まれ。本名は綾子。日本画家であるとともにホトトギス俳人でもあり、署名入りの句碑が冥應寺に建立されている。句碑の除幕式は、石川会長の俳句の師であり、俳誌「笹鳴」を主宰する吉田節子さんや、智辯学園奈良カレッジの藤田良一校長、辯天宗婦人部総裁・大森保延さんら多数の人々が参列する中行われた。
句碑には「山路きて今日の出会ひの蝶なりし」という安澤さんの一句が刻まれている。富士精版印刷・石川会長は句碑披きで感謝状や記念品を贈呈し、祝句を披露した。
